「ふぁ、くぁ……あっ!」
 間抜けた声。
 自分の身体の中心から、すごい水音が聞こえる。
 織部くんが唇で、わたしのそこを開いているのが判る。
「やぁ……そんな、とこっ……汚、いから」
 押さえつけられている腰がまるで電流でも流したみたいにびくびくと跳ねる。
「汚い? 何を言ってる。俺のだろう?」
 言いたいことを言うと彼は、また舌を這わせる。わたしのぬかるんだそこへ。
 大声をあげそうになって、そばのシーツを噛んだ。
 まるでそれを見計らっていたように、彼の舌がわたしの急所を舌でしごいた。
「ふぅ……っ、んんん……っ、ん!」

 まさにそこは急所だった。
 ある小さな一部分が舌でこじられて、強く吸われる。軽く歯が当たっただけで、わたしは狂ったようにかぶりを左右に振った。
 膨れあがった快感が、爆ぜてしまいそうで怖い。
 自分の意思とは関係なく下半身が、がくがくと震えている。
 頭の中で火花が散るような強烈な感覚。
 痙攣を起こした身体がのけぞり、ひきつったみたいになった後、急に高いところから落とされるように弛緩した。
 自分に何が起こっているのか、まるで判らない。呼吸することさえ忘れていたような気分だった。

「お前……本当に可愛いな」
 満足そうな織部くんの声。
 何が可愛いのか。
 この恰好で言われてもあんまり嬉しくない。頭はぼんやりとしたままで、力が抜けてしまっている。
 それでいて、どくどくと血液が流れる音と心臓の音が重なるみたいに下半身が……あそこが収縮しているのが自分でも判った。
 織部くんが見ているに違いないところ。
 ぬるぬるしたものが溢れてお尻にまで伝わっていくのが判る。

「お願……い、もぉ……止め……て」
 息も絶え絶えになりながら、ようやくそれだけ言えた。
 なんで、ずっとこの恰好なの。
 もういい加減に解放してほしい。下半身だけ素っ裸なんて変態すぎる。
「なぜだ。お前のここは、とても奇麗な色をしているぞ」
 そう言いながら、彼の指先がわたしのそこに触れる。くちゅっと水音がして、ゆっくりと押し開かれていく。
「ひ……にゃ……」
 普段は外気に触れることのない部分が、すうすうする。その感覚にいっそう恥ずかしさに拍車がかかった。
 顔といわず、全身がぼっと燃えるように熱くなる。



 秘められた部分を見られているのが、死ぬほど恥ずかしいのに、嬉しいと思うのは歪んでいるのだろうか。
 誰にも見せられない恥ずかしい場所。
 でも、そこはきっと彼を欲しがって、浅ましいほどにひくついているのに違いない。

「未成熟な気もするが処女だから当然か……」
「ふあっ!!」
 確かにそうですけど……いい歳してそうなんだけど。
「な、ななな……にゃ……」
「なぜかと、聞いてるのか?」
 織部くんは、ひどく冷静な声で答えた。
 羞恥で脳髄が煮えたぎっているわたしとは、温度差が激しすぎる。
 この人、本当にまだ十代なの。落ち着きすぎだって。
「処女膜が残っている」
 な、な、な、なんで……そんなとこまで……!?
 見てもいい……とは言ったけど!
 でも、でも、処女に対してその仕打ちはどうよ?
 わたしが昔読んだ少女マンガだったら、ベッドに入って抱き合った次のコマでは、すぐに朝になってたよ。
 いや、それまでにいろいろイタしていることぐらいは判ってる。
 判ってるけど、こんな少女マンガにできても何の違和感もないぐらい爽やかな高校生がこういうことしちゃうなんて……。それはないでしょ。
 どこのエロゲー?
 乙女の夢もぶち壊しです。
 苦しい体勢で、自分の股間ごしに彼の顔が見える。
 何やってるんですか。
「やらぁぁあ……!」
 呂律の回らない声で、必死に訴えるけど織部くんは、判ってないのか。うっすらと微笑んだ。
 いや、判っていてやっているんだ。
 どこまでドSなんだ。……この人。

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